恋のツキ
読むと現実を突きつけてくれる「恋のツキ」 ブレた時に読むと冷静になれるダメンズ女子ブック 簡単な感想として主人公ワコ(31)が高校生のユメアキとおままごとのような恋愛をしながら自分のイタイ現実にぶち当たっていきます。 高校生と恋愛って・・・と鼻で笑いながら読みましたが、よく考えると自分も30歳を超えてから確かに今まで恋愛対象外だった年下が可愛く感じてキュンキュンしてしまう事に気づきました。 可愛いんですよ、ユメアキのまっすぐな想いに頭の中では未婚の映画館でバイトしている31歳の自分と現実的な将来性のある恋愛なんてできないってわかってはいるけど背けない。 でも、同棲中の彼氏はいる。 彼氏とはズルズルと同棲して、このまま何となく結婚する感じ。この人と一緒になった方が結婚はできるけど、自分に対して長く一緒にいすぎてなんだか適当なところが垣間見える。 ここで主人公は2人の男を天秤にかけます。すごくズルい女だなと思いましたが、でも女ってそもそもこんなとこあるよなって気もします。 彼氏に不満を言えばいいのに、それも言えない。ユメアキに対しては現実逃避できる相手といったところ。 二股かける女の一番リアルな心情かと思います。 結局、同棲中の彼氏とは別れて、ユメアキと付き合いますが年齢差、金銭面などで今まで見えなかった現実が大きな壁となって立ちはだかります。 そんな事、まだ高校生の男の子にはわかりません。 仕事もOLに転職しますが、そこでもユメアキを優先して歓迎会を断ります。その事が原因で、職場の人となかなか馴染めず悩みます。 自分が見えず、やみくもに突き進む主人公のブレブレでダメな生き方を見て一気に現実に引き戻されます。 私もニートの彼氏を優先して、飲み会を断り続けて馴染めず転職を繰り返していたときがありました。でも、働かないとその彼氏と会えません、お金が必要だから。 刺激的で楽しくて現実逃避ができる彼氏が大好きでしたが、現実そんな付き合いは長くは続きませんでした。 イタイ行動を沢山して、キズだらけになってこれ以上もう動けない!というところまでいかないと人間気づかないものです。そんな私だから、このイタイ主人公の行く末が気になるのです。